流行りの糖質制限ダイエットの真実(まだやってるの?)
今回は日本で流行っている糖質制限ダイエットに関して説明します。
先に結論から申し上げますと、糖質制限ダイエットはお勧めできません。
基本的にダイエットを行う際は、糖質を制限するのではなく、脂質を抑えるようにしましょう。
では、詳細について説明していきますので、これからダイエットを始める人、糖質制限ダイエットを実際に行っている人などは是非最後までご覧下さい。
- 1.糖質は三大栄養素の1つ
- 2.糖質=太るという認識が広まったわけ
- 3.糖質制限ダイエットで体重がすぐ落ちるカラクリ
- 4.糖質制限を行うと体内ではどんな事が起きる?
- 5.おすすめのダイエットは?
- 6.どんな糖質を選べば良い?(糖質の種類とGI値の関係)
1.糖質は三大栄養素の1つ
糖質は三大栄養素の1つで人間には必要不可欠な栄養素です。人間は基本的に糖質をエネルギー源としています。残り2つの三大栄養素はタンパク質と脂質になります。
今回は糖質について、詳しく説明していきます。
2.糖質=太るという認識が広まったわけ
①糖質を摂るとなぜ太るのか。
糖質を摂ると血糖値が上がります。血糖値が上がると血糖値を正常値に戻す為にインスリンというホルモンが膵臓から分泌されます。これは血糖値に限った話ではなく、人間は基準値から逸脱したら正常に戻す働きが体内で行われます。これをホメオスタシスと言います。
話を戻すと、血糖値を急激に上昇させると大量のインスリンが分泌されます。インスリンは筋肉、肝臓に栄養を運ぶ役割がある為、インスリンの分泌は人間にとって不可欠なものですが、分泌量が多いと余った分は脂肪を合成してしまう作用があります。普段からトレーニング等の運動をされている方であれば、摂取した糖質をエネルギーに変え、インスリンの作用で筋肉に栄養を運んでくれますが、運動を全くしていない方だと、摂取した糖質をエネルギーとして消費できません。また、筋肉には糖質(グリコーゲン)を貯め込む事ができるのですが、筋肉量が少ない方は貯め込む量も少なく、余った分は体脂肪になってしまうというカラクリです。
この現象に大手パーソナルトレーニングジムが目をつけて、糖質をほぼ摂取しない、糖質制限ダイエットを始め、日本中に糖質=太るといった認識が広まりました。
3.糖質制限ダイエットで体重がすぐ落ちるカラクリ
糖質制限を始めると1週間足らずで3kg以上落ちる事がよくあります。これは体脂肪で体重が落ちているのではなく、ほとんどが水分量なのです。
糖質と水分はくっつく性質があり、糖質1gに対して水が3gくっつきます。その為、体内から糖質が抜けるとそれ以上に体内から水分が抜けるのです。
体内から水分が抜ける=浮腫がなくなっていい事だと思うかもしれませんが、悪くいうと筋肉に張りがなくなり、老けた見た目になります。
4.糖質制限を行うと体内ではどんな事が起きる?
人間の脳や神経系、赤血球は主に糖質をエネルギーとしています。1日中寝ているだけでも脳だけでも1日120〜140gの糖質を使っています。糖質が体内になくなってしまうと脂質をエネルギーとして使い始めます。また、糖質が身体から無くなると糖新生が起こります。糖新生とはアミノ酸やグリセロールなど、糖以外のものから糖を作る反応です。簡単に説明すると、筋肉内のアミノ酸を使って、エネルギー源を作ろうとします。その為、筋肉が減ってしまいます。
ここで、ダイエットの成功の最大のポイントについて、説明しておきますが、ダイエットは筋肉量を極力減らさない事がとても重要です。
基礎代謝は筋肉量で決まる為、筋肉量が少なくなるにつれ、太りやすい身体になってしまいます。
もうお気づきかもしれませんが、糖質制限ダイエットは、筋肉が減りやすく、リバウンドしやすい身体にしてしまうのです。
わたし自身、ボディビルの大会に出場していた為、ダイエットを何度も行いましたが、糖質を制限した事は1度もありません。もっと言うと糖質制限ダイエットを推奨しているパーソナルトレーニングジムのムキムキなトレーナーも糖質制限を行っている人はほぼほぼいないです。
加えて、健康面で話をすると、糖質を長期で摂取しないとインスリンが出にくい身体になってしまい、久しぶりに糖質を摂取した際に、インスリンが分泌されず、血糖値が上がったままになってしまいます。結果、糖尿病を引き起こす原因となってしまいますので、とても危険です。
では、糖質制限ではなく、どんなダイエットを行えば良いのでしょうか。
5.おすすめのダイエットは?
わたしがおすすめするダイエットは低脂質ダイエットです。ダイエットのプロであるボディボルダーは基本低脂質ダイエットです。糖質を毎日しっかり適量摂りつつ、脂質もほどほどに抑えるようなダイエット法になります。低脂質ダイエットについては、次回詳しく説明します。
6.どんな糖質を選べば良い?(糖質の種類とGI値の関係)
今回の記事で糖質がとても重要な栄養素である事が理解頂けたかと思います。次回、どのくらいの量を摂取すればいいのかなど、詳しく説明したいと思います。
最後に、どのような糖質を選べば良いのか、説明しておきます。
糖質には血糖値を急上昇させるものと緩やかに上昇させるものがあります。この血糖値の上昇の速度を数値化したものをGI値です。
・血糖値を急上昇させるもの
砂糖、小麦粉、白米など
・血糖値を緩やかに上昇させるもの
オートミール、玄米、全粒粉系など
血糖値が急上昇するとインスリンが大量に分泌され、血糖値が急下降します。その為、低血糖状態になり、眠気や倦怠感、イライラ、虚無感を感じます。更に血糖値が下がる事で空腹を感じやすく、糖質をすぐに欲してしまう悪循環が発生します。
その為、GI値が低い糖質を適量摂取する事をお勧めします。
↓低GIのパスタ
↓運動中に摂取すべきおすすめの糖質